ベルアラートニュース

「水は海に向かって流れる」舞台挨拶、広瀬すずが“一生〇〇しない”と決めたことは

田島列島原作による実写映画「水は海に向かって流れる」の完成披露試写会が、本日5月10日に東京・有楽町朝日ホールで開催された。

「水は海に向かって流れる」は、過去のある出来事から一生恋愛はしないと宣言するOL・榊千紗と、恋に鈍感な高校1年生・熊沢直達を軸にした物語。シェアハウスに暮らす彼らと、個性豊かな住民たちとの賑やかな日常が描かれる。完成披露試写会には榊役の広瀬すず、直達役の大西利空、直達の叔父・茂道役の高良健吾、女装の占い師・泉谷役の戸塚純貴、直達に思いを寄せる泉谷の妹・楓役の當真あみ、大学教授・成瀬役の生瀬勝久、前田哲監督が登壇した。

撮影中の印象に残ったエピソードについて聞かれると、広瀬は「猫ちゃんが出てくるんですけど、みんなでかわいがっていて、生瀬さんの上に寝ちゃって動かない姿を目撃して。猫との距離の縮め方というか、私も猫を飼っていて大好きなのですごいなと」とコメント。それを受けて生瀬は「猫を飼ってまして、猫の気持ちがとてもわかるんです。とにかく芝居しなくていいんだよ、君はそのままでいいんだよとずっと猫に語りかけてました」と返した。

オーディションで役が決まったという大西。広瀬らとの共演はどうだったかと尋ねられると「こんな豪華な面々の中でやるのかというところで、ちょっとプレッシャーがかかっていたんですけど、現場に入ってみたら、気さくで優しい方々ばかりで、すごくやりやすい現場でした」と語る。映画の感想を聞かれた高良は「“物語が始まる感じ”がすごくする始まり方なんですよ。前田哲監督が『水は海に向かって流れる』をやったらこういうふうにできあがるのかと、その仕上がりに感動しました」と言い、「大人が映画というおもちゃで遊んでいるような、そういう気もしました。楽しかったです」と続けた。

同じく映画の感想を問われた戸塚は、「内容がハードというか、深いんですけど、出てくるものがすべてきれいで、色も明るくて。登場人物もみんな明るいし。そのギャップがこの映画の素敵なところだなと。あと猫は僕に懐かなかったです」と言い、笑いを誘う。長編映画には初出演という當真は、撮影現場での自身の様子について「震えているのが目でわかるくらい緊張していたんですけど、皆さん話しかけてくださって、後半になるにつれてリラックスしてできました」と振り返った。

生瀬は「個人的な話になるんですけど、すずちゃんがデビューしたときのドラマに出ているんですよ。そのときあみちゃんみたいに緊張していて、最初かわいくて元気があってやる気しかなかった少女が、こんなお芝居をするようになったと思ったら……本当に……」と手で顔を覆う。それを見た広瀬から「いやいや、目がカラッカラですよ(笑)」とツッコまれながらも、生瀬は「彼女にこの役をやらせようとした監督やプロデューサーもすごいと思うし、それに立ち向かったすずちゃんも本当にすごかった。役者ってやりやすい役よりもやりにくい役をやったほうがステージが上がるし、本当によかったなと思います」と広瀬を絶賛した。

一生恋愛はしないと宣言する千紗にちなみ、“一生〇〇しない”と決めたことはあるかと聞かれると、広瀬は「気を強くいすぎないこと。よく人から気が強そうだねって言われるんですけど、今回榊さんを演じて、原作よりすごく気の強い榊さんになっちゃったなって。こういうところに出るんだなって思って、いろんなところで、いろんな人に謝っています」と打ち明ける。高良は「一生しないと決めたことをほとんどしちゃっているなと。一生小麦やめるぞとか、たばこやめるぞと思ってもやっちゃうんですよね。一生舞台挨拶で緊張しないぞ、どもらないぞと決めても、してますよね、たぶん(笑)」と語った。

最後にこれから観る人に向け、広瀬は「シェアハウスを舞台に穏やかな時間が流れている中、怒りだったり喜びだったり悲しみだったりいろんな感情がぐるぐる回っているんですけど、きっと最後は皆さんに寄り添ってくれるような作品になっていると思います」とアピール。舞台挨拶は締めくくられた。

映画「水は海に向かって流れる」

2023年6月9日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

スタッフ

監督:前田哲
原作:田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)
脚本:大島里美
音楽:羽毛田丈史
主題歌:スピッツ「ときめきpart1」(Polydor Records)
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
製作プロダクション:スタジオブルー
製作:映画「水は海に向かって流れる」製作委員会

キャスト

主演:広瀬すず
出演:大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久

(c)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (c)田島列島/講談社