新井英樹の短編「ひな」を原作に、岩井澤健治が監督を務めたアニメ「ひな」のパイロットフィルムが、5月に開催される第76回カンヌ国際映画祭アヌシー・アニメーションショーケースで上映される。
原作となる短編「ひな」は新井の単行本「『8月の光』『ひな』その他の短編」に収録。魔性の女を巡る男3人の血みどろの争いが描かれた。アニメ「ひな」は、アニメ映画「音楽」を7年半の歳月をかけ完成させた岩井澤が、次に作りたいアニメ映画の企画として始動させたもの。今後は、約3分のパイロットフィルムをもって企画・提案をしながら製作パートナーおよび製作費を募集し、最終的には80分から90分の長編アニメ映画化を目指していく。
長編化に向けた脚本には「ドライブ・マイ・カー」の大江崇允が参加。作画監督とキャラクターデザインには、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の作画監督や、TVアニメ「おそ松さん」「映像研には手を出すな!」「うる星やつら」などのキャラクターデザインを担当した浅野直之が名を連ねた。
岩井澤は「新井英樹さんが描くキャラクターの躍動感、感情表現、物語の疾走感など、アニメーションととても相性が良いのではないかとずっと感じていたので、この数年間は新井漫画を何度も読み返しながら映像化のイメージを膨らませてきました」とコメント。続けて「まずはそのほんの一部を映像にしましたが、本編制作に至るまではまだまだ長い道のりなので気長に待っていただければ幸いです」とメッセージを贈った。
岩井澤健治(監督)コメント
2020年5月に「ひな」の劇場アニメーション映画企画を立ち上げてから3年、多くのスタッフ、キャストの方々にご協力いただき、ようやく3分ほどのパイロット・フィルムを作ることができました。
新井英樹さんが描くキャラクターの躍動感、感情表現、物語の疾走感など、アニメーションととても相性が良いのではないかとずっと感じていたので、この数年間は新井漫画を何度も読み返しながら映像化のイメージを膨らませてきました。
まずはそのほんの一部を映像にしましたが、本編制作に至るまではまだまだ長い道のりなので気長に待っていただければ幸いです。