カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日4月27日は「婦人警官記念日」にちなんで、婦警を主役としたマンガを紹介。なお現在は「婦警」という呼称は使用されておらず「女性警察官」が正式名称となっていますが、本記事では作品内での表現にならった記述を行っています。
文・構成 / コミックナタリー編集部
平方昌宏「新米婦警キルコさん」(集英社)
この婦警、元傭兵につき!「デビィ・ザ・コルシファ」平方昌宏の初連載作品
警察内のはみ出し者が送られると噂の流島分署。そこに勤める女好きの警官・安錠春樹は、婦警の後輩がやって来ると聞いて大喜びし、教育係は自分が務めると宣言する。しかしやって来た新米婦警キルコさんは、実は元特殊部隊の傭兵! 左目に眼帯、背中にはトンファブレイドを携え、ヤンキーを見つければ殲滅し、下着泥棒を追いかければ町を半壊させる問題児だった。平和な町では力を持て余し失敗続きで、いつしか本気を出すことを恐れるようになってしまったキルコさん。けれど教育係の安錠が「責任は全部オレがとってやる!!」と言ってくれたおかげで……? なお作者の平方昌宏は現在少年ジャンプ+で「デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い」を連載中。同作の56話にも、キルコさんは登場している。
「新米婦警キルコさん」第1話 – 少年ジャンプ+
「デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い」56話 – 少年ジャンプ+
泰三子「ハコヅメ ~交番女子の逆襲~」(講談社)
元女性警察官の作者が描く、交番勤務女子の本音とがんばり
公務員になって安定した暮らしを送りたい、それくらいの気持ちで警察官になってしまった交番勤務の新米・川合麻依。違反者を取り締まれば暴言を吐かれ、一般市民からも税金泥棒などと悪口を言われ、激務なうえに嫌われ者といういいことなしの仕事に疲れた彼女は、退職を考えていた。そんな川合のもとにやって来た指導員・藤聖子巡査部長は、元刑事課のエース。男社会な警察組織の中でも自分をしっかりと持って同僚たちと渡り合い、傍若無人に振る舞う藤部長に唖然としながらも、その姿から川合は警察官としての生き方を学んでいく。「ハコヅメ ~交番女子の逆襲~」は、組織内の理不尽に盛大に愚痴を漏らしながら、それでも仕事をがんばる女性警察官たちの物語。なお作者の泰三子は元女性警察官で、警察の仕事を広く知ってもらいたいという思いからマンガ家になり「ハコヅメ」を描いたと公表している。
ゆうきまさみ「機動警察パトレイバー」(小学館)
まっすぐな性格と愛機イングラムへの溢れる愛!元気印の新米婦警・泉野明
ハイパーテクノロジーの急速な発達とともに、多足歩行式大型マニピュレーター「レイバー」があらゆる分野に進出した時代。相次ぐレイバー犯罪に対抗すべく、警視庁は「パトロール・レイバー」通称パトレイバーを用いた専門部隊を創設する。そのパイロットに選ばれたのが、今回の「婦人警官記念日」で紹介したい婦警こと主人公の泉野明巡査だ。彼女は、大の男でさえも乗り心地の悪さからパイロットになることを諦める機体・98式AV「イングラム」の適正試験を難なくパス。「こーゆーのにあこがれて特機志望したんです!」と興奮し、「イングラム」に愛着を持つあまり、傷を付けたくないと出動を嫌がる場面も。そんなレイバーを愛する無邪気な新米婦警だった彼女が自らの役割について悩み、成長していく様子が作中で描かれる。