第52回日本漫画家協会賞の受賞作品が、本日4月10日に発表された。コミック部門の大賞には遠藤達哉「SPY×FAMILY」、カーツーン部門の大賞には西田淑子「風刺漫画で説く 女を待つバリア」、萬画部門の大賞にはマツオヒロミ「マガジンロンド」が輝いた。
「SPY×FAMILY」の受賞理由として「平和、平穏の守り方、作り方が楽しい一家のお話と共に子供さん達に、人々に、世界中に伝わってゆくようです。尊い燈火のような御作」というコメントが発表された。「風刺漫画で説く 女を待つバリア」は、「長年に渡って正面からジェンダー問題に取り組んできた作者の渾身の作品集。上質のユーモアと卓越した画力によって男たちに多くの気付きを与えてくれる」という点が評価された。
日本漫画家協会賞の大賞においてはこれまで、コミック部門とカーツーン部門の2部門を設けていたが、どちらにも区分できないジャンルの作品が毎年数多く存在し、今後さらに増え続けるであろうことから、新たに多種多様で優秀なマンガ作品を顕彰する萬画部門を新設。「マガジンロンド」は、「どんなジャンルにも収まり切らない『萬画』にふさわしい作品」として賞が授与された。
また、まんが王国とっとり賞は、つくしあきひと「メイドインアビス」、まんが王国・土佐賞は、竹内オサム「ビランジ」がそれぞれ受賞。文部科学大臣賞には、聖悠紀「超人ロック」が選ばれている。
マンガ文化の普及とマンガ界の向上発展をはかる目的のもとに優秀作品を顕彰するため、1972年に創設された日本漫画家協会賞。第52回では選考委員長を里中満智子、選考委員を池川佳宏、石子順、木村直巳、くさか里樹、篠原ユキオ、島本和彦、ジョルジュ・ピロシキ、永野のりこ、ねもと章子、原正人が務めた。