荒木飛呂彦原作による実写映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」。コミックナタリーではその撮影現場の模様をお届けする。
舞台は、岡田将生と真剣佑が演じる虹村形兆・億泰兄弟の住む屋敷。東宝スタジオ内に組まれたセットは朽ち果てた洋館風の建物になっており、壊れたシャンデリアやピアノなどが置かれている。まず、山崎賢人演じる東方仗助が形兆から攻撃を受けるシーンの撮影が始まった。
監督の三池崇史とともに、ダメージを受ける際の動きを確認しながら、山崎は時折自分の体を拳で叩く。この行為の意味について聞くと「気合いを入れていました。実際には銃弾をくらっているわけじゃないし、ミサイルも撃たれていませんからね」と説明。このシーン以外でも、攻撃を受けるシーンでは同様に自分の体を叩いていたという。
山崎は原作の通りに再現された特徴的なヘアスタイルについて、仗助の口ぐせを引用し「かなり“グレート”な髪型」と述べ笑わせつつ「セットしてもらうと『よし!』と気が引き締まります」と話す。そして「今流行りの髪型というわけではないですけど、仗助はすごくこだわっていますから。やっぱり、この髪型を作って現場に入るということは、彼を演じるうえで重要ですね」と語った。
続いて、広瀬康一役の神木隆之介がセットに登場。背後から「仗助くん!」と叫ぶ神木に、山崎が「康一、隠れてろ!」と応える。神木は「僕は今回オールバックの役ですが、登場人物の中で一番髪型が落ち着いていると思います」と笑い、「康一という人間も、この映画の中では“普通”でなければいけないなと思いました。観てくださる方に康一と一緒に『とんでもないことに巻き込まれてしまった』と思っていただけるような芝居をしなければいけないなと、撮影が始まったときから気を付けています」と意気込みを見せる。
撮影後には、岡田と真剣佑、プロデューサーの平野隆も加わり、東方家のリビングを再現したセットにて会見が行われた。平野は、シリーズ第4部を映画化した理由について「それはもう、舞台が日本だということが一番大きいです」と説明し、「第4部はとてもスリリングで面白い。よくまとまっているし、原作ファンの人気もありますからね」と話す。日本が舞台でありながら、仗助たちが暮らす杜王町を再現するにあたりスペインをロケ地に選んだ理由について三池に聞くと、「登場人物たちのコスチュームがなじむんです」と回答。「バルセロナのちょっとうらぶれた路地なんかでカツアゲシーンをやるとピッタリだし、パンチパーマがものすごく似合うんですよ(笑)」と述懐する。さらに三池は「いろいろな条件を考慮して、最終的にシッチェスという街を拠点にしました。ホテルから眺める街の景色と、原作で見た杜王町の全景がぴったりリンクしたんですよね。そのあたりはぜひ映画を観て確認していただきたいです」と自信をのぞかせた。
会見では億泰になりきった状態で話していた真剣佑。岡田からは「キャラクターそのままじゃん!」とツッコまれ、三池からは「役と自分自身の人格が分離できなくなってる(笑)」と指摘されながら、山崎を睨みつつ「こいつを潰してやるという思いで……何言ってんだ俺」と我に返って笑いを誘った。
「一日一日、わくわくしながら、ぶち当たった壁をぶっ壊しつつがんばっています」と述べる山崎。「原作の世界観を大事にしながら、お客さんから観て説得力のある仗助を演じられるように心がけています」と意気込みを見せた。
「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」は8月4日より公開。
※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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