今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~ 第15回 10月9日は「塾の日」
カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日10月9日は「塾の日」。勉強ができるにようなる、別の学校の子とも友達になれる、ときには世界崩壊のきっかけにもなる……!? 日常のコミュニティから少しだけ離れた場所・塾を舞台にした物語をお届けします。
文・構成 / コミックナタリー編集部
小田扉「団地ともお」(小学館)
ともおが塾通い! ありえない出来事に世界はゆがみ始め……
単行本26巻収録「学問は身を助けるぞともお」では、勉強嫌いのともおが「…俺、塾行こうかな」と言い出したからさあ大変! ついにともおがやる気を出したとみんなが期待の眼差しを向ける中で、冗談のつもりだったと言いだせなくなったともおは、暗澹たる気持ちで塾通いを始める。そこから4話連続で展開される塾編は、予想もできない方向へ。ともおが塾に行くというあまりにイレギュラーな出来事に対応できず、世界が崩壊し始めてしまい……。塾に通う、ただそれだけのことも小学4年生男子にとっては一大事ということがわかるエピソードだ。
今日マチ子「すずめの学校」(竹書房)
塾は「家族でも学校でもない友達」が作れる場所
家がお金持ちで私立小に通っているめだかと、普通の家の“どこからみてもフツーの子”なすずめ。学校は違うけれど塾が同じ2人は、共通点がなくとも意気投合して仲良しになる。そんなある日、これまでほかの誰にもお願いできなかったことをすずめに頼むめだか。「なんでわたしに?」と訊ねるすずめに、めだかはこう答える「家族でも学校でもない友達だからかな?」。──子供の狭い世界の中で、家族と学校が占める割合はとても大きい。自分らしく生きたいめだかが、望んで友達になりたいと思った相手・すずめと出会えたのは「家族でも学校でもない」場所・塾があったからこそ。子供たちにとって塾が「ただ勉強をする場所」以上の意味を持っていると感じられるエピソードだ。
曽根愛「坂の途中の小鳩荘」(イースト・プレス)」
妻が家を出ていってしまった……講師側のドラマを描く塾ストーリー
坂の途中に建っている年季の入ったアパート・小鳩荘を舞台に、そこに住む1人ひとりの物語をオムニバス形式で描く「坂の途中の小鳩荘」。その中の1編「204号室 先生は猫がさわれない」では、妻が実家に帰ってしまった塾講師・村上先生の物語が描かれる。妻が出ていった理由に見当もつかないくせに「妻が出ていっても理想的な朝食をしっかり作る俺」と誇らしげなうえに、仕事も家事もできる自分は「文句のつけようがないのでは?」とえらそうに考えてしまう。そんな村上先生が、たまたま立ち寄った夜のコンビニで塾生徒・吉野と仲良くなり、お互いの悩みを話し合い……。