「野球部に花束を」黒羽麻璃央が「たぶん伝説になってる」と丸坊主集団エピソード語る

左から飯塚健監督、三浦健人、黒羽麻璃央、醍醐虎汰朗、高嶋政宏、小沢仁志。

クロマツテツロウ原作による実写映画「野球部に花束を」の先行上映会舞台挨拶が、本日7月12日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された。

「野球部に花束を」は、野球部にまつわる“あるある”な出来事をコミカルに描く日常劇。ひょんなことから野球部に入った主人公・黒田鉄平ら1年生が、独特のしきたりに振り回され、次第に染まっていく様子が描かれる。舞台挨拶には黒田役の醍醐虎汰朗、黒田のチームメイト・桧垣主圭役の黒羽麻璃央、薫田敦役の三浦健人、高校球児を演じる小沢仁志、野球部の監督・原田役の高嶋政宏、飯塚健監督が登壇した。

1年生チームでの撮影の思い出について醍醐は「同い年から40代の方まで、歳がバラバラだったので、同級生を演じるという点では珍しい環境だったんですけど、みんな仲よくなれましたよね」と黒羽に話しかける。黒羽は同意しながら「基本的に身体を酷使する現場だったので、みんなでサウナに行っていたんですよ。みんな、丸坊主じゃないですか。高校生の丸坊主の集団がいるならわかるんですけど、年齢がバラバラの丸坊主の集団って恐ろしくないですか? 撮影していた地方では、たぶん伝説になっていたと思います」と言い、笑いを誘う。三浦は現場について「現場での所作や芝居との向き合い方を改めて、出演した1年生全員が学べたんじゃないでしょうか」と振り返った。

坊主頭になることについて抵抗がなかったのか問われると、三浦は「僕は芝居で3回くらい坊主頭になっているのでいつでも大丈夫です!」と自信を覗かせる。醍醐も「学生の頃だったら、女の子にモテなくなっちゃうから嫌だなあって思ったかもしれないんですけど、抵抗はなかったですね」と続ける。また中学まで野球部に所属していたという高嶋は、台本を読んだときの印象について「面白さと同時に、監督ということはとにかくノックだなと思い、ノックの練習をしました」と語る。そして隣の小沢のほうを見ながら「僕ら、刀を持つクセがついているんで苦労しましたよね?」と話を振ると、小沢が「お前、刀だろ? 俺、ドスだもん。ちょっと違う」と返し、笑いが起きる場面も。さらに高嶋は、バットの持ち方や外野ノックに苦戦したエピソードを明かし、「撮影が終了したあと、プロ野球の選手が軽々とホームランを打つのが信じられなくなりました」と伝えた。

Vシネマの帝王と呼ばれる小沢を、高校生として登場させることついて聞かれた飯塚監督は、「『制服を着てください』っていう、なかなか勇気のいる提案だったんですけど、快くドスをバットに変えてくださったんでよかったです」とほっとした様子。一方高嶋に関して、飯塚監督は「『こういう髪型どうかな?』って、写真付きで1日20件くらいLINEが届くんですよ。そういうキャッチボールをさせていただけて、先程の話にもありましたが、自発的にノックをやってくださることってなかなかないことなので、現場でも若い俳優さんたちのいい背中になってくださったと思います。楽しい現場でした」と語った。過剰なまでに強面で高圧的な高嶋演じる原田監督の演技について、黒羽は「ある程度こういう感じで来るのかなって、想像はしていましたけど、その遥か上を行くものだったので、笑いを堪えるのが大変だったよね」と醍醐に話を促す。醍醐が「本番中笑ってしまうと、原田監督ではなく、飯塚監督のほうに(少し声のトーンを下げて)『おい、笑うなや』って言われる怖さがありました」と言うと、飯塚監督はすかさず「言い方な(笑)」とツッコむ。

メイキング動画の上映を挟み、最後に醍醐は「野球経験がない人は、一見とっつきにくいイメージを持たれるかもしれないんですけど、そんなことはなく、部活動が一度でも身近にあった方なら、一緒に笑って楽しんでいただけると思います。あまりハッピーじゃないニュースが多い中で、この映画はどこかしら皆さんを笑顔にできる作品になっています。観た後に、上を向いて映画館を出ていただけたらうれしいです」とメッセージを贈り、イベントは締めくくられた。「野球部に花束を」は8月11日ロードショー。

実写映画「野球部に花束を」

2022年8月11日(木・祝)全国ロードショー

スタッフ

原作:クロマツテツロウ『野球部に花束を ~Knockin’ On YAKYUBU’s Door~』(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊)
主題歌:電気グルーヴ「HOMEBASE」(C)macht inc.
音楽:海田庄吾
監督・脚本:飯塚健
製作:森田圭、沖浩
エグゼクティブプロデューサー:多田一国、大野高宏
プロデューサー:金山、宇田川寧、吉田憲一
共同プロデューサー:田口雄介
撮影:川島周
Bカメラ:初野一英
照明:本間大海
録音:鈴木健太郎
美術:稲付正人
装飾:篠田公史
編集:森下博昭
音響効果:松浦大樹
衣装:白石敦子
ヘアメイク:内城千栄子、杉山裕美子
スクリプター:石川愛子
キャスティング:梓菜穂子
助監督:松下洋平
制作担当:田口大地
ラインプロデューサー:島根淳
製作幹事:KDDI
制作プロダクション:ダブ
配給:日活

キャスト

醍醐虎汰朗、黒羽麻璃央、駒木根隆介、市川知宏、三浦健人、里崎智也(野球解説者)、小沢仁志、高嶋政宏

※高嶋政宏の高ははしご高が正式表記。

(c)2022「野球部に花束を」製作委員会