「神々の山嶺」監督が積み重ねた苦労とは、インタビュー&メッセージ動画が公開に
夢枕獏・谷口ジロー原作によるフランスのアニメ映画「神々の山嶺(いただき)」で監督を務めたパトリック・インバートのインタビューとメッセージ動画が到着した。
インバート監督は制作段階で一番苦労した点について「原作が1500ページにも及ぶ大作なので、谷口ジローさんのスピリットや考え方をそのまま忠実にしながら、90分に短くするという作業が非常に難しかったです」と脚本作成の難しさを話し、完成まで4年かかったことを吐露。より複雑な人物描写や心理的な部分については「谷口さんの他の漫画を読むなど、谷口さんについて理解することで脚色ができました」と語る。
同作の大きな見どころでもある山の描写については「スタジオに、実際の登山家を呼び、どうやって山に登るのか、具体的なジェスチャーを加えて色々教えてもらいました」とリアルを追求した制作過程について話す。日本の描写についても、かつて日本に住んでいたフランス人のスタッフや日本人の友人から日本の文化、人間関係、死生観などを教えてもらったと話し、細部へのこだわりを明らかにした。
「神々の山嶺」は「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と彼を追うカメラマン・深町が冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く物語。キャストとして堀内賢雄、大塚明夫、逢坂良太、今井麻美らが参加している。映画は明日7月8日に全国公開。
アニメ映画「神々の山嶺」
2022年7月8日(金)に新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開
監督:パトリック・インバート
原作:「神々の山嶺」作・夢枕獏 画・谷口ジロー(集英社刊)
日本語吹き替えキャスト:堀内賢雄、大塚明夫、逢坂良太、今井麻美