「プリパラ」DressingPafé、次に目指すは”超神アイドル”!新曲満載の初単独ライブ
アニメ「プリパラ」シリーズに登場するアイドルチーム・DressingPafé(ドレッシングパフェ)による単独ライブイベント「DressingPaféスペシャルイベント『Dressing Ready Show!!』 by プリパラ」が、昨日4月2日に東京・中野サンプラザで昼夜2公演にわたって開催された。
DressingPaféは山北早紀演じる東堂シオン、澁谷梓希演じるドロシー・ウェスト、若井友希演じるレオナ・ウェストによる3人チーム。主人公のライバルチームとして2014年のアニメ第1期から活躍してきたが、単独でのライブイベントは2022年にして初の開催となった。当日のMCでも語られた通り、3人自身の「単独公演をやりたい」という願いがついに実現した形だ。ファンにとっても待ちに待ったこの日、会場は満員御礼。イベントのキービジュアルに揃えた服装や、ドロシーとレオナをイメージした双子コーデ、もちろんライブグッズのTシャツなど、さまざまなコーデで装った”アイドル”たちが集まった。
修行のために世界中で旅をしているDressingPaféということで、ステージは”プロードウェイ”をイメージしたセット。看板にはDressingPaféのメイキングドラマのフレーズや、欠かせない存在であるマネージャーのウサギがあしらわれ、中野サンプラザの特徴的な緞帳も活かしたきらびやかなステージが用意された。開演を告げるおなじみのチャイムが鳴り始めると、同時に客席からも嵐のような拍手が沸き起こる。オープニングムービーの間も鳴りやまない拍手の中、3人の「It’s show time!」という声でライブはスタートした。
マーチングスターコーデで登場した3人は、疾走感あふれる「CHANGE! MY WORLD」で冒頭からトップスピード。語りかけるように観客と目を合わせながら歌い、さらに3人で歌うのは貴重な「ドリームパレード」へとつないで会場を盛り上げる。歌い終えると「みんなお待たせ!」と挨拶し、「本日はDressingPaféのすべてを披露していきますよ!」と期待感を煽った。すると早くもドロシーが、「今日のライブで新曲を披露するって言ったじゃんか。この2、3曲後に新曲をやるんですよ」とさらりと宣言。レオナと2人でペンライトを使った新曲用の振りをレクチャーしていった。
チームスーパーサイリウムコーデに着替え、シオンの「絶対生命final show女」では情熱のたぎったステージを、ドロシー&レオナの「Twin mirror♥compact」ではこちらもつられて笑顔になるようなキュートなステージを見せる。そして先ほど言及した新曲「Call the Dressing!!!」を披露。ハンドクラップで盛り上がるダンサブルな楽曲ながら、クールなAメロからサビではハッピーなムードへと切り替わり、チームの多彩な魅力を見せる。”不可能を超えていく”という彼女たちらしい要素がちりばめられたDressingPaféの”自己紹介曲”で、練習した振り付けもばっちり決め、ファンとの一体感を高めた。
MCでは3人が自らカメラを持ち、生配信での視聴者に近くからステージセットを見せていく場面も。そうした合間のフリートークでも、2人に話を聞いてもらえずに怒るドロシーや、1人ステージに残されて不安がるレオナなど、それぞれのキャラクターらしさが自然に発揮されていた。そして単独公演のお楽しみである、オリジナルの朗読劇も。昼公演の題目は福田裕子の脚本による「プリパラジムで猛特訓!?」。プロードウェイシアターでのショーのため特訓に励む3人は、さらなる特訓のため”プリパラジム”の門を叩くも、なぜか部屋に閉じ込められてしまい……。アドリブはもちろん、3人がヤギの鳴き声だけで会話するなどコミカルなシーンもふんだんに盛り込まれ、「プリパラ」らしいドタバタ劇が繰り広げられた。
朗読劇からシームレスにつないだ「ガムシャランホイ」は、「プリパラ」が始まった当初からあるアーケードゲーム用の楽曲で、なんとライブでは初披露。歌い終えた3人は「レコーディングしたのは8年前くらい?」と思い出話をしつつ、「最近『プリパラ』を観始めた方、どのくらいいますか?」と客席に尋ねると何人もの手が挙がり、シオンからは「ウレッシングパフェ!」という言葉が飛び出した。ここで突如、スクリーンに「プロードウェイ作品を撮影せよ!」というミッションが映し出される。童話をテーマに即興劇を行うというコーナーで、昼のテーマは「プリずきん」。ドロシーが主役のプリずきん、レオナが狼、シオンがおばあさん役とナレーターを務め、朗読劇以上のドタバタが繰り広げられていく。難易度の高いミッションを見事にこなした3人に、客席からは温かい拍手が贈られた。
そんなミッションを乗り越えた3人は、ここで改めて自分たちの絆を振り返る。「かけがえのないシオンとドロシーと、この3人だからここまで来れた」「DressingPaféの絆は最強だからね!」「ああ。我々の絆は、決してほどけることはない。これまでも、そしてこれから先も、ずっと」というセリフから、なんとDressingPafé初のバラードとなる新曲「Stay Tuned」を披露。たびたび衝突し、ときに離れ離れになったこともあるDressingPaféだからこその、強い絆をテーマにした歌詞と、スクリーンに流れるチームの名場面がファンの涙を誘う。3人の優しい歌声が、これまでの曲とは異なる新たなDressingPaféの魅力を引き出した。
ライブも終盤に差し掛かり、スクリーンに「アイドルランドプリパラ」からDressingPaféのライブスタートのシーンが流れると、この日のライブのために制作された新たな衣装・ロックスタイルレディコーデに着替えた3人が登場。そしてドロシーのセンター曲となる新曲「My Way Star」を歌い出す。ミュージカルのようなストーリー性の高い歌とダンスに始まり、傲岸不遜でありながら多くの人を惹きつけるドロシーの魅力が詰まった楽曲だ。続けて「ラン♪ for ジャンピン!」へと駆け抜ける3人は、「みーんなの全力、届いてるよ!」「我々が初単独まで辿り着けたのはみんなのおかげだ!」「でもボクたちはもっと高く飛べるよ! みんなもまだまだついてこれる?」と煽り、再び会場を盛り上げた。
昼公演の挨拶では、若井が「やっぱりプリパラは夢が叶う場所なんだなって思いました。私たち自身もこんなに新曲をいただけると思ってなくて、感謝感激です」と、DressingPaféとして新曲を披露できたことを喜ぶ。山北、若井が所属するアイドルグループ・i☆Risを昨年3月に卒業した澁谷は、「アイドルって本当にすごい。リハをしてても2人はやっぱりパワーが違うし、すごいカッコいいなって思うことが増えたんです。だからみんなもきっと『すごいなあ』って思って観てくれてるんだろうなと思えたし、もっとすごいなって思ってもらえるように、自分もがんばらなくちゃって思えた」とメンバーへのリスペクトを口にした。そして山北は「いろんなライブを今までやってきましたが、昨日寝る前に泣き出したくらいすごく緊張してて。でも、皆さんのあったかい顔を見てすごく安心したので、夜公演は楽しんでいきたいと思います!」と笑顔で語りかけた。
いよいよ終幕かと思いきや、「最高にロックな新曲で、全身全霊、盛り上がってイゴー!」とシオンがさらなる新曲披露を宣言すると、客席からも驚きの拍手が起こる。そして披露された新曲「Breaking Bloom!!!」は、ともにシンガロングしたくなるような、スケールの大きなロックアンセム。ロックスタイルレディコーデで引き立つ3人のシルエットが、コントラストの鮮やかな照明によって浮かび上がり、ヘビーなサウンドと合わさって、DressingPaféならではの強さが感じられる圧巻のステージを見せた。
昼の部では初単独ゆえの緊張もうかがえた3人だったが、夜の部はリラックスした様子で、序盤からのびのびとしたパフォーマンスを見せる。チームスーパーサイリウムコーデでの「Ha Cha Me Cha テレパシー」など、合同ライブで披露してきた楽曲も、衣装が変わると新鮮な魅力を発揮する。夜の部の朗読劇は大場小ゆり脚本による「Let’s IGO~!ドレッシングパフェのアフタースクール!」。ある日の放課後、プリパラに向かうため校門前に集まった3人だったが、ドロシーが急に「ボク、DressingPaféを辞める!」と言い出して……。3人の関係性やこれまでの歩みを改めて思い起こさせる原点回帰的なストーリーから、初期からのアーケードゲーム曲「放課後ハートフルダッシュ」の初披露へとつないだ。
夜の部の即興劇のテーマは「プリ太郎」。サル・キジ・おばあさんを兼ねるレオナや用意された小道具を巧みに使うドロシーなど、昼公演以上に3人の芸達者ぶりが発揮された即興劇に、客席からは大きな拍手が贈られた。また夜の部のみの披露となった「No D&D code」では、ロックスタイルレディコーデを着たキャラクターのCGライブを背にし、同じ衣装を着てステージに立つというエモーショナルな光景も。このコーデは今回のライブで新たな衣装を作るにあたり、どれにするかを3人で話し合って決めたという。
あっという間の2公演を駆け抜けた3人。若井は「今日1日ずっとレオナでいたら、心までレオナになっちゃった(笑)」と可憐な笑顔を見せ、「本当に生きていれば幸せなことがあるんだなあと思えました。終わっちゃうの、寂しいですね」とファンに語りかける。そして「『プリパラ』にはいろんなアイドルがいて、みんな個性がすごい中で、ドレシにはドレシらしい色があるなって改めて思いました。ドレシにはいろんな引き出しがあると思うので、これからもっとDressingPaféとして、たくさん歌を届けられたらいいなと思います」と尽きない意欲を見せた。
澁谷は「こんなふうに2時間近くステージで歌って踊るのは約1年ぶりなんですが、やっぱライブって最高だなって思います!」と思いを述べ、さらに第2回の開催に向けて応援を呼びかける。そして山北は「本当に貴重で熱い2回の公演、ありがとうございました。いざ単独となると全然緊張感が違って、”かけだし研究生”の気持ちでした。初心を思い出せる、本当にいいライブだったと思います」と単独公演を叶えた喜びを語りつつも、「やっぱり、正直まだまだ悔しくて、満足できてない部分があって。アニメが終わってもこうやって集まってくれる人たちがいるって思うと、まだまだ高みを目指さなきゃいけないなって。なので、まだまだこの3人で武者修行していきたいよね!」と飽くなき向上心を見せた。澁谷も「まだ行くべきところ行ってないよね! 神アイドルの上の、”超神アイドル”みたいな!」と、ライバルである神アイドル・SoLaMi♡SMILEを超えたいと宣言してみせた。
ラストを飾ったのは、DressingPaféの代表曲となった「Get Over Dress-code」。「夢は叶う、叶うに決まってる!」という歌詞に続けて、ドロシーが満面の笑顔で「当たり前だろー!」と叫んだり、さらに曲のクライマックスで思わず泣き崩れかけたドロシーの肩をシオンとレオナが叩いたりと、DressingPaféの魅力が詰まったステージングに、会場のボルテージも最高潮となった。全力で歌い切り、「ありがとうございました!」とお辞儀をした3人だったが、その後も客席の上手から下手まで丁寧に手を振って回り、さらにはBGMとして流れていた「Get Over Dress-code」に合わせて、再び歌い始めてしまう。まだまだステージを去りたくないという思いがにじみ出たその様子は、さらにパワーアップした3人と、きっとまたこんな日を迎えられるだろうという予感を抱かせるに十分なものだった。
「DressingPaféスペシャルイベント『Dressing Ready Show!!』 by プリパラ」は10月28日にBlu-ray発売が決定。夜の部の模様に加えて昼の部の朗読劇などが収録される。ぴあ特設サイトからの購入でイベントビジュアルのクリアファイルが付属するほか、Amazon.co.jpではプチハンカチ、ゲーマーズではブロマイド3枚セット、ソフマップ・アニメガではA4布ポスター、楽天ブックスではA5カードが特典として付属する。なおイベントの模様は生配信も行われ、4月10日までアーカイブ視聴が可能。各公演の単品配信チケットが4月10日22時まで、通し配信チケットが同日20時まで販売中だ。
※写真はいずれも昼の部のもの。
「DressingPaféスペシャルイベント『Dressing Ready Show!!』 by プリパラ」
会場:東京都 中野サンプラザ
日時:2022年4月2日(土)昼の部 開場13:00、開演14:00 / 夜の部 開場17:00、開演18:00
出演:山北早紀(東堂シオン役) / 澁谷梓希(ドロシー・ウェスト役) / 若井友希(レオナ・ウェスト役)
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