「おそ松さん」櫻井孝宏ら「ヒピポ族」の言いにくさにクレーム、タイトル変更の危機
赤塚不二夫原作によるアニメ「おそ松さん」のステージイベントが、東京・東京ビッグサイトで開催中の「AnimeJapan 2022」で本日3月26日に行われた。イベントにはおそ松役の櫻井孝宏、一松役の福山潤、脚本を手がける松原秀が登壇した。
昨年、2015年10月の放送開始から6周年を迎えた「おそ松さん」。イベント前半では6年間を“ゆるっと”振り返る「おそ松さん 私の天国と地獄」のコーナーが展開された。松原は“天国”エピソードとして1期の先行上映会に触れ、不安だったという3話「こぼれ話集」の反応がよかったときの喜びを振り返る。櫻井は“天国”にも“地獄”にも「毎週のアフレコ」を挙げ、笑いが絶えない現場の様子や、ゲストとして参加した多数の先輩からの学び、一方で体力的な苦労もあることを語った。
そして7月8日より劇場上映される「おそ松さん~ヒピポ族と輝く果実~」の話題も。アフレコがまだ行われていないこともあり、櫻井と福山はどんな作品になるか知らないとのことで、松原を中心に注目ポイントを語っていく。ストーリーは予告編がほぼすべてだと話す松原。TVアニメの3期とつながってくる要素もあるとのことで、ファンに向けては公開までに3期を観返すことをオススメした。またタイトルの「ヒピポ族」が言いにくいと、櫻井と福山からはクレームが。イベント中に読み上げられたトド松役・入野自由からのメッセージでも「ヒピポ族」の言いにくさに触れられると、キャスト陣から詰められた松原は今からタイトルを変えることを提案してみせた。
食べるとどんな願いも叶えられるという果実を求めて冒険する「ヒピポ族と輝く果実」。これにちなみ、後半では「みんなが叶えたい願いはどれでしょう!?クイズ」と題して観客参加型のコーナーも実施された。3つの願いごとのうち、どれが登壇者の本当の願いかを当てるというもので、櫻井の欲しいものはスポーツカー、別荘、AIロボットのどれかといったクイズを出題。松原の願いごとを当てる問題では、「おそ松さん」のイベントで地方を回りたいという松原の野望も語られた。
最後に松原は「1年以上お待ちいただいた分、楽しんでいただける内容、クオリティだと自信を持って言えます」と新作への手ごたえをのぞかせる。福山は「待っている時間に熟成された思いが『ヒピポ族と輝く果実』でどういうふうに昇華されるのか楽しみです」と、見事な滑舌で「ヒピポ族」をアピール。さらに「これから『おそ松さん』に触れる方、6つ子の奴らが“ロク”でもないことをするので……今のは6周年とかけました。心を空っぽにして足を踏み入れていただけたら、沼にハマっていくと思います」と小気味よいトークを披露した。
ハードルが上がってしまった櫻井は「何言おう」と苦笑しつつ、「もともと『おそ松くん』だったんだよとか、親御さんとお子さんの会話が生まれたりしたという話を聞いたことがあって、『そういう役に立てる作品なんだな』と思うとすごくハッピーです」と「おそ松さん」の意外な反響に触れる。そして「神谷(浩史)くんが『“夜のサザエさん”みたいにずっと続けていけたらいいな』と言ってて、本当にその通りだなと。6年が経って、それも絵空事じゃないかもしれないなと思える作品になってきました。まだ観たことがない方もホントに面白いので、間違いないので、観ていただけたらと思います」と愛のあるコメントで締めくくった。イベントの様子は「おそ松さん」公式YouTubeチャンネルでアーカイブが公開中だ。
なおイベント内では、6周年記念イベント「松主総会」が4月24日にオンライン開催されることも明らかに。「おそ松さん」の製作委員会よりスタッフ陣が一堂に会し、ファンと「おそ松さん」の未来について語り合うというもので、抽選で100人のファンを招待する。さらなる詳細は続報を待とう。
アニメ「おそ松さん~ヒピポ族と輝く果実~」
2022年7月8日(金)より劇場にて期間限定上映
スタッフ
原作:「おそ松くん」赤塚不二夫
監督:小高義規
脚本:松原秀
キャラクターデザイン:安彦英二
美術監督:田村せいき
色彩設計:垣田由紀子
撮影監督:福士享、佐藤陽一郎
編集:坂本久美子
音楽:橋本由香利
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
音響監督:菊田浩巳
アニメーション制作:studioぴえろ
配給:エイベックス・ピクチャーズ
キャスト
櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由、遠藤綾、鈴村健一、國立幸、上田燿司、飛田展男、斎藤桃子 ほか
(c)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会