迫稔雄原作による実写映画「嘘喰い」のジャパンプレミアが本日1月19日に東京・ヒューリックホール東京で開催された。
「嘘喰い」は正体不明の天才ギャンブラー・斑目貘が、日本の財政界を牛耳る闇組織・賭郎に挑む物語。週刊ヤングジャンプ(集英社)で2006年から2017年まで連載された。映画のジャパンプレミアには、斑目貘役の横浜流星をはじめ、佐野勇斗(M!LK)、白石麻衣、本郷奏多、櫻井海音、村上弘明、三浦翔平、監督の中田秀夫が参加した。登場時には、ステージの幕がゆっくりと上がり、登壇者たちの顔が見えそうなタイミングで会場が暗転。再び明るくなると本物の登壇者たちが客席中央に現れるという演出で、観客を驚かせた。
カツラという案もありながら、貘のトレードマークである銀髪へと実際に染めて撮影に臨んだ横浜。その理由について「髪を染めて覚悟を持つところから始めました。貘は絶対的な自信を持つ男なので、内面も大事にしたかった」と役作りへのこだわりを語る。続く中田監督も、当初台本にあった貘がハーモニカを吹くシーンが、横浜の「貘の持ち物はカリカリ梅だけ」という原作へのリスペクトでなくなったというエピソードを明かす。「いい意味で近年稀に見る頑固者。実はほかの俳優さんがハーモニカを吹いたんですがそれもカットしたので、彼が正しかった」と、横浜のこだわりように一目置いていた。
貘の相棒・梶隆臣役の佐野は、初共演の横浜への印象を「クールと思ってる人が多そうですけど、意外としゃべってくれます。僕のことを一番知ってるかもしれない」と“相棒”として自信を見せる。それを聞いた横浜は「それはないんじゃない?(笑)」と一蹴。続けて「梶はもうひとりの主人公。勇斗の人懐っこさと、梶のフラットさがマッチして魅力的なキャラを作ってくれた」と感謝を伝えた。
白石演じる闇カジノのオーナー・鞍馬蘭子は見た目のインパクトが大きいキャラクター。白石は「衣装もヘアスタイルも派手。ヘアはほぼ地毛なので、どんどん蘭子に変わっていく自分を楽しませてもらいました」と撮影を楽しんでいたことを伝える。櫻井演じる切間創一は、ルールを決め敗者の死に方を用意する、倶楽部・賭郎を統べる“お屋形様”という重要な役どころ。櫻井は貘と対峙するシーンについて、「流星さんの圧や自信を感じて、それに負けたら“お屋形様”は務まらないと必死に食らい付きました」と述懐。それを聞いた横浜は「勝っていましたよ。“お屋形様”としてそこにいてくれたので、越えようという気持ちにさせてくれました」と伝え、櫻井を安心させた。
三浦は自身の演じた佐田国一輝について「見た目は悪役なんでしょうね。今回は、悪というよりは目的のためにというのを意識して演じていました」と話す。さらに“死のババ抜き”に貘と佐田国が挑むシーンでは、台本にはない原作のセリフも都度取り入れながら撮影が行われたことが、横浜から明かされる。三浦は「原作リスペクトの気持ちを持って、監督にも確認しながら、原作の世界観と、監督の求める世界観をいかに落とし込めるか2人でやっていた」と撮影を振り返った。
舞台挨拶の後半には、“死のババ抜き”にちなんで登壇者がカードを引き、そこに書かれた質問に答えるコーナーも実施された。目蒲鬼郎役の本郷が引いた質問は「映画公開日までに成し遂げたいこと」。本郷は「もともと原作を読んでいたので、せっかくだからモチベーションを高めるために読み直したいと思います」と宣言。さらに「皆さんもぜひ原作をチェックしていただいて。2月11日が公開日ですので、そこを目掛けてテンションを高めてもらえたら」とアピールも忘れない。最後には「……という100点満点の回答でした!」と正直な気持ちも伝え笑いを誘った。「嘘喰い」は2月11日より全国ロードショー。
映画「嘘喰い」
2022年2月11日(金)全国公開
スタッフ
原作:迫稔雄(「嘘喰い」集英社ヤングジャンプコミックス刊)
監督:中田秀夫
配給:ワーナー・ブラザース映画
キャスト
斑目貘:横浜流星
梶隆臣:佐野勇斗
鞍馬蘭子:白石麻衣
目蒲鬼郎:本郷奏多
レオ:森崎ウィン
切間創一:櫻井海音
草波渉:木村了
小野寺昌弘:鶴見辰吾
夜行妃古壱:村上弘明
佐田国一輝:三浦翔平
(c)迫稔雄/集英社 (c)2022 映画「嘘喰い」製作委員会