世紀末が映画「エル プラネタ」ビジュアル描く、SNS映えな生活目指す崖っぷち母娘
世紀末が描いた、映画「エル プラネタ」の「日本版イラストビジュアル」が公開された。
2022年1月14日に公開される「エル プラネタ」。ロンドンでの学校生活を終えた駆け出しスタイリスト・レオが、生まれ故郷であるスペインの田舎町に帰ってくるところから物語は始まる。破産寸前になっていた母親マリアと崖っぷちの状況に追い込まれながらもSNS映えするスタイリッシュな暮らしを目指していたある日、レオはチープな雑貨屋でイケメン店員と出会い……。世紀末のイラストには、文字通りの崖っぷちに立って自撮りをしているレオとマリアの母娘が描かれた。また「日本版イラストビジュアル」はもう1種類公開されており、こちらはイラストレーターのWALNUTが手がけている。
世紀末からはコメントが到着。「今回映画を観て絵を描かせて頂きましたが1番好きなシーンは描けなかった。『君の顔が好きだよ』と言われた時のレオの笑顔。あの美しさをどうかその目で確かめてほしい」と語った。なお、ほかにも玉城ティナや宇垣美里アナウンサーをはじめ、計16人のコメントが届いている。
玉城ティナコメント
もう世界は変わってしまった。私が何を言っても仕方がないかもしれない。だけども彼女の顔を見ていると、なんともやり切れない気持ちになる。ぬくもりを差し出して、数字とかハートなんか投げ捨ててやりたくなる。けれども、アマリア・ウルマンという女性はたぶん強い。支配されるのではなく、パフォーマンスに置き換える事。そう観たいと思ってしまうのは、私もその渦の中の1人だからだろうか。
山内マリココメント
おしゃれで浮ついてる。けどそこに描かれているのは、先進国が陥る新しい貧困であり、現代のデカダンスだ。誰もが感じていることを、誰も思いつかない方法で形にする。これはまぎれもなくアーティストの仕事!
宇垣美里コメント
どうにもならなくて
どうしようもないから
せめて面白おかしく堕ちていく
安心して生きていくということが
どうしてこんな贅沢になったのだろう
カツセマサヒココメント
笑えるのに泣けてくるし、いちいち画が美しい。
こういう作品を好きな人を、好きになってしまう。
とんだ林蘭コメント
彼女たちは嘘をついているのではなく、
祈りをきちんと口に出しているだけなのかもしれません。
中島セナコメント
纏う事は希望なのだと感じた。
母娘が貧困生活を送っている中、どんな時もファッション(オシャレ)をとても大切にしていることが分かる。
モノクロの陰影に人物や衣装がより想像と印象をかき立てられる。
山崎まどかコメント
経済的には崖っぷち、明日をもしれない生活。それなのに、モノクロの画面のなかで優雅に危うい綱渡りをする母娘から目が離せない。アマリア・ウルマン、新しいお気に入りの映画作家になりました。
森直人コメント
セレブリティや王室が大好きな母。夢に届かぬ娘。この美しきワケあり親子の姿はシスターフッドの向こう側にある最後の絆を映し出す。格差と分断にぶっ込んだ「生きている」ことへの全的な肯定。時代の寵児、アマリア・ウルマン(&実母)が放った本気の傑作!
奥浜レイラコメント
監督・主演のアマリア・ウルマンの批評的な表現に魅了され、観賞以降この映画のことばかり浮かんでくる。タイトルになっている「エル プラネタ」が親子にとってどんな場所なのかを想像すると胸が痛い。
ミヤザキタケルコメント
暗雲立ち込めるスペイン経済を背景に、ままならぬ日々の中で、あてもなく生きる術を模索し続けていく母娘の姿に、心から自分を必要としてくれる存在と巡り会えることの尊さを垣間見た。
ものすごい愛コメント
あくまでもハレを装い続ける彼女たち。ケを共有できる唯一の関係性は“共犯者”と表現するのが相応しいはずなのに、そう言い切ってしまえないのはどうしてだろう。きっとわたしたちは、生きづらさを自己責任だと放り出さず、その背景を想像しなくてはいけないはずだ。
ウイケンタコメント
冒頭5分の非日常的な会話に引き込まれる。しかし、それはすぐに彼女の日常であることを思い知らされる。自己顕示欲とか、承認欲求とか、そんな”何の腹の足しにもならない感情”が時に心の拠り所にも、行動の原動力にも、生きる目的にもなることを知った。
この映画には“リアリティ”が詰まっている。
梅林太郎コメント
現実の欲求と違い、虚構の欲求には際限がない。際限ない欲求の為、更なる虚構を作り出すようになる。
現実を虚構が追い越し、現実を認識しない事で人は欲求を益々加速させるのだと思いました。
荒谷翔大(yonawo)コメント
飾らずに生きる。飾って生きる。それを認める。そのどれもが私であるような気がします。
ermhoi(Black Boboi / millennium parade)コメント
何かが終わりに向かうときの空虚感、ヒリつきは、
なぜだかあったかく、愛おしい感触にすり替わっていた。
ユーモアと寂しさが詰まった映像、言葉、音楽を通して見えてきた厳しい現実、
それをスルリとかわそうとする人たちを愛さずにはいられなかった。
クリス智子コメント
たとえ冷蔵庫が空っぽで絶望の味を舐めながらも、
夢と憧れを食べながら生きる母娘に、
人間の底知れぬ生命力を見せてもらいました!
映画「エル プラネタ」
2022年1月14日(金)よりWHITE CINE QUINTO、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本・プロデュース・衣装デザイン:アマリア・ウルマン
出演:アマリア・ウルマン、アレ・ウルマン、チェン・ジョウ
音楽:chicken
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