手塚治虫文化賞のマンガ大賞は高浜寛「ニュクスの角灯」!新生賞は田島列島に

「ニュクスの角灯」1巻

朝日新聞社が主催する、第24回手塚治虫文化賞の受賞作が発表された。マンガ大賞に選ばれたのは、高浜寛「ニュクスの角灯(ランタン)」。

「ニュクスの角灯」は西洋文化の波が押し寄せる1878年の長崎を舞台に、異国の商品が並ぶ道具店で働き始めた少女・美世を描くヒューマンドラマ。美世には触れた物の過去と未来が見える不思議な力があり、その力を使いながら、仕事を通じて経験を重ねていく。コミック乱(リイド社)で連載され、単行本は全6巻が発売中。2018年には第21回文化庁メディア芸術祭で優秀賞に選出されている。

そのほか“斬新な表現、画期的なテーマなど清新な才能の作者”に贈られる新生賞は田島列島が受賞。「水は海に向かって流れる」「田島列島短編集 ごあいさつ」などの“家族や男女の機微を柔らかな絵と言葉で表現する独自性”が評価された。また和山やま「夢中さ、きみに。」が短編賞を獲得。“マンガ文化の発展に寄与した個人・団体”に贈られる特別賞は、「生誕100年を迎えた今も愛される作品の力とマンガ文化への貢献」に対して、長谷川町子に贈られた。

なお6月4日に開催予定だった贈呈式は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期が決定している。