「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」畠中祐はアフレコ現場で「ギリギリまで脱ぐ」

左から逢坂良太、増田俊樹、畠中祐、荒木哲郎、大河内一楼。

5月10日より2週間限定で上映される劇場中編アニメ「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」の完成披露舞台挨拶が、本日4月23日に東京・新宿ピカデリーにて行われた。

上映後に行われた舞台挨拶には生駒役の畠中祐、来栖役の増田俊樹、巣刈役の逢坂良太、監督・脚本を務める荒木哲郎、構成を手がける大河内一楼が登壇。昨日試写会で本作を観たという畠中は「無名の声が聞こえた瞬間から涙が出てきちゃって、冷静には観られなかったです。改めてこの作品が大好きだなあって、本編を観て実感させてもらいました」と完成を迎えた思いを語る。荒木監督が「TVシリーズが終わったときに、自分はやっぱり『まだやりたい』と思ったんです。特にいいキャラクターが作れたので、もう一回彼らを活躍させたいと。それでいろんな人に協力してもらって、いいフィルムができて、皆さんに観てもらうことができた。本当に幸せな人生だなと思います」と語ると、畠中も横でにっこりと笑顔を見せた。

本作を作るにあたって大河内は「TVシリーズでこういう面白いところがあったよね、こういうのがないと『カバネリ』じゃないよね、っていうのを全部入れたい。その上で幸せなフィルムにしたい」と監督と話し合ったといい、「それは全部実現できたと思います」と断言。TVシリーズで脚本を務めた大河内が本作では構成としてクレジットされていることについて、荒木監督は「今までは受け取ったシナリオに自分がアイデアを盛り込んで絵コンテにしていたので、それに対して大河内さんが切り返すチャンスがなかったんです。今回は自分が作ったシナリオを大河内さんに添削してもらう、というやり方でやって、うまくいきました」と、2人でキャッチボールをしながら物語を作っていったことを明かした。

さらに本作では本アフレコの前に、畠中と無名役の千本木彩花が参加しての仮アフレコが行われたという。「コンテまでできたところで一旦声を入れてもらって、それをフィードバックして作品をブラッシュアップしてから、本アフレコをしたんです」と大河内が説明すると、増田は「すばらしい時間の使い方ですよね。なんて幸せな現場なんだって思います」と絶賛。畠中が「昼の12時から、夜11時くらいまでかかりましたよね」と投げかけると、荒木監督は「芝居の中身にこだわってると1日では終わらないと思ったので、『セリフの尺の見当をつけたいだけだから、気楽にお願いします』と言ったはずなんですけど、本番と同じくらい演技指導してしまいました(笑)」と仮アフレコを振り返った。

本アフレコの現場は「すごく楽しかったです」と増田。「TVシリーズでどうしようもなかった生駒がヒーローになっていくという、そのストーリーを演じてきた畠中くんが、こんなにも背中が大きい男になったのか、というのを収録中に感じました」と続けると、畠中が「筋トレもしてますしね」と口を挟み、逢坂に「そういうことじゃない(笑)」とつっこまれる一幕も。逢坂は「みんなで集まってアフレコするのは約3年ぶりだったんですが、その間に培ったものがすごく表れてる作品になったと思います。主役ではなく、巣刈の目線だったから全体を見渡すことができたのかもしれない」とアフレコを振り返った。

また荒木監督が「畠中さん、朝一番から裸足だったじゃないですか」とアフレコでの畠中の様子を明かし、増田が「畠中くんが裸になってるけど、彼が主役だから目をつぶっておこうって……」と口を挟むも、逢坂が「裸じゃなくて裸足ね(笑)」と言い間違いを指摘。畠中も「さすがに全裸にはなってないですよ!」とつっこむが、「でもアフレコが進んでくると、どんどん薄着になっていくじゃないですか」と荒木監督に言われ、「確かに上もギリギリまで脱いでいきますね(笑)。そのくらい熱くなる現場なんです!」と答えて観客の笑いを誘った。

最後に畠中は「心から胸を張って面白い、そして心が動く作品に携われて、むちゃくちゃ幸せです。この座組が本当に大好きです」と喜びを語り、大河内も「僕、この作品すごい好きなんですよね。なので続編を作らせてもらえるだけで本当に幸せでしたし、今日こうやってたくさんの人に来てもらって、今日は本当に幸せな一日になりました」と笑顔を見せる。そして荒木監督は「多くの方に手伝ってもらって、理想の形のフィルムにすることができました。まずはお礼を言わせてください。ありがとうございます」と感謝を述べ、「皆さんの目にどう映ったのかはまだわかりませんが、素敵なものが心に残ったらいいなと願っています」と呼びかけて舞台挨拶を締めくくった。

なお会場では本作の入場特典も明らかに。ゲーム「甲鉄城のカバネリ-乱-」で使用できる海門特別衣装のシリアルコードが付いた、キャラクター原案・美樹本晴彦の描き下ろしポストカードが先着で配布される。ポストカードは週替わりで2種類を用意。また劇場上映を記念して、「甲鉄城のカバネリ 総集編」がフジテレビにて放送されることも決定した。

「甲鉄城のカバネリ 総集編 前編 集う光」

放送局:フジテレビ
放送日時:2019年4月30日(火)26:25~(予定) 

「甲鉄城のカバネリ 総集編 後編 燃える命」

放送局:フジテレビ
放送日時:2019年5月7日(火)26:15~(予定) 

劇場中編アニメーション「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」

2019年5月10日(金)より2週間限定劇場上映

スタッフ

監督・脚本:荒木哲郎
シリーズ構成:大河内一楼
キャラクター原案:美樹本晴彦
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:江原康之
アニメーション制作:WIT STUDIO

キャスト

生駒:畠中祐
無名:千本木彩花
菖蒲:内田真礼
来栖:増田俊樹
鰍:沖佳苗
侑那:伊瀬茉莉也
巣刈:逢坂良太
吉備土:佐藤健輔
鈴木:マックスウェル・パワーズ
景之:三木眞一郎

(c)カバネリ製作委員会