畑健二郎=野心の塊?「それが声優!」イベントでイヤホンズやAice5が語る
あさのますみ・畑健二郎原作によるテレビアニメ「それが声優!」のメインキャストで結成された声優ユニット・イヤホンズと、アニメをきっかけに8年ぶりに再結成されたAice5との合同ライブ「イヤホンズ vs Aice5~それがユニット!~NHKホール公演」のBlu-ray / DVDの発売を記念したトークイベントが、去る6月5日に東京・めぐろパーシモンホールにて開催された。
イベントにはあさのと畑に加え、イヤホンズの高野麻里佳、高橋李依、長久友紀、Aice5の木村まどか、堀江由衣、神田朱未、たかはし智秋、さらにアニメ監督の池畠博史と、司会として鷲崎健が登壇。合同ライブの打ち上げと銘打たれ、会は進んでいく。
まず登壇者たちはそれぞれコップを手に持ち、畑の乾杯の掛け声でトークが始まる。「それが声優!」が生まれたそもそもの経緯についてあさのは、「(声優仲間の)植田佳奈ちゃんが同人活動をすごく楽しいって言っていて。私もやりたかったんですが、写真集も求められてないし歌も求められてないってわかって(笑)。なんだったらできるだろうって考えたときに声優あるあるだったらできるかもって思って、Twitterで誰か絵を描ける人がいないかなってつぶやいたら畑先生が手を上げてくれて」と話す。また、アニメ化について畑が「僕は狙ってました。元からアニメにしたいなと思っていた」と明かすと、あさのは「畑先生、かわいい小動物みたいに見えますけど野心の塊ですからね!」と意外な一面を暴露した。
そして話は、マンガでもアニメでも描かれた“声優あるある”に。「大ベテランの先輩に現場で声をかけられたことがある人」というお題に手を上げた高野は「いっぱいいっぱいになってるときに、同じ事務所の大塚明夫さんに『努力の仕方がわからない』って相談したら『努力をするんじゃない、夢中になれ』って言われたのが、すごく心に染みこみましたね」と述懐。すると堀江も「私も大塚明夫さんに『君の靴、斜めだね』って言われたことある!」と元気よく乗っかる。「かかとが斜めにすり減っててー」と続けると、あさのから「それ芝居の話じゃない!」という突っ込みが入り、会場に笑いが沸き起こった。
次のお題は、堀江のオフ状態である“ゆりえほい”を見たことがある人。それには声優陣全員が手を挙げる。神田が「(“ゆりえほい”は)髪がもじゃもじゃしてる」と言うと、あさのとたかはしも「髪の毛が乾いてない!」「シャワーしてすぐ来んの」と立て続けにコメント。堀江はそれに無言でうなずき、「私(髪を)乾かさず、すかず家を出るんです」と明かす。司会に「なんで?」と聞かれると、「なんで……?」とキョトン顔。「逆になんで乾かすの? だって乾くじゃん」とまったく相容れない様子で、ほかの登壇者たちを驚かせた。
さらにイヤホンズからも“ゆりえほい“の逸話が。高野が「アフレコ現場で、バッグの中から潰れたメロンパンを出してきて、『いつのだろう』って言いながら一口食べて、またバッグに戻してました」と明かすと、あさのにとってはいつものことらしく「あれが出たね」と驚く様子なくコメントした。
またここで畑が「それが声優!」のBlu-ray / DVDに付属していた特典マンガについて振り返る。「DVDって月1のペースで出るので、4ページの連載を7カ月続けてるのと一緒なんですよ。しかもそれに関しては話も僕が考えてるので、大変で大変で」と語る。あさのは「この時期私も忙しかったので、『お願いします!』と言って(笑)」と言うと、司会から「(畑は)声優あるあるを知らないと思いますよ」との声が。それに対し畑は、「なので、キャラクターに焦点を当てた話を作ったんです」と明かした。
そしてイベントの終盤、「それが声優!」の最新4巻が、8月18日に発売されることが発表された。4巻にもこれまでと同じく、同人誌に掲載されていた内容と、Webで連載している4コマが収録される。あさのが「畑先生による新たな描き下ろしも付ー……?」と畑に問いかけると、畑は「……く」と乗せられて答える。それを受けあさのは「畑先生、雰囲気に飲ませると確実にイエスって言うんですよ!」とニヤリ。さらに「新キャラも出てきたりして、読み応えもたっぷー……?」と再び問いかけると、「……り」というまたも乗せられた答えが。充実の内容になることがしっかりとアピールされた。
最後に畑は「4巻に加えて、コミケでは新刊も出る予定なのでぜひ来てください」とコメント。あさのは「Twitterで気軽に書き込んだことから始まったことが、こんなにもたくさんの人に応援してもらえて幸せです。これからもずっと応援してください」と締めくくり、イベントは終了した。
「それが声優!」は新人声優3人から成るユニット・イヤホンズを主役に、業界の舞台裏や日常を4コマ形式で描くコメディ。2011年末から同人誌としてコミックマーケットにて頒布され、2015年にはアニメ化も果たした。