「PEACE MAKER 鐵」あの頃よりも烝に近い距離で、小林由美子が屋根のシーン語る

劇場アニメ「PEACE MAKER 鐵 ~友命~」公開記念舞台挨拶より。左から梶裕貴、小林由美子、立花慎之介。

黒乃奈々絵原作による劇場アニメ「PEACE MAKER 鐵 ~友命~」の公開記念舞台挨拶が、本日11月25日に東京・新宿バルト9にて開催。青年期の市村鉄之助役の梶裕貴、少年期の市村鉄之助役の小林由美子、大和屋鈴役の立花慎之介が登壇した。

6月に公開された前編「PEACE MAKER 鐵 ~想道~」に続き、後編として公開された同作。ステージに登壇したキャスト陣は、それぞれ後編の公開を迎えたことを感慨深げに語っていく。梶は副題の「友命」に触れながら、「(友との)別れのシーンは心に重くのしかかってくる場面だった」と述懐。完成した映像を観て辛い思いもあったと吐露しながら、青年期の鉄之助を演じられたことに感謝を述べた。

小林は見どころを問われると、15年前に放送されたTVアニメでも演じ、今作には回想シーンとして登場する鉄之助と烝の屋根の上でのシーンについてコメント。再び演じるにあたり、改めて当時の映像を見直しながら思わず涙を流したことを明かしつつも、最初は当時の芝居をコピーするように演じようと思っていたが、「15年前(に演じたの)は鉄之助から見たシーンだったけど、今回は烝が思い出してくれたあのシーンだというのを意識しながら、あの頃よりも烝に近い距離で演じられたらいいなと思いました」と演じた際の心境を振り返った。

立花は暗躍する鈴について“ねちっこさ”“いやらしさ”を意識しながら演じたと説明しながら、沙夜を押し倒したあと、時計の音を聞いて踏みとどまるシーンは自身にとっても印象深く、演じ方を考えた部分だと話す。またタイトルにも入っている“命”に触れ、「お互いの正義のために相手の命を奪ってしまえる時代だったというのを深く感じさせられる作品だった」と印象を語った。

また鉄之助、鈴、沙夜のすれ違いについて、悲しみを覚えたという小林。過去に仲が良かったからこそ、沙夜を狙うことが鉄之助にとっての一番の苦しみになるとわかっていたと推測したキャスト陣は、その関係性の“歪み”っぷりに「1回ちゃんと話しましょう!」「ご飯でも食べながら」「カラオケでも行って」とそれぞれ解決策を述べていった。

「PEACE MAKER 鐵 ~友命~」は全国で公開中。

(c)黒乃奈々絵/マッグガーデン・PEACE MAKER 鐵 製作委員会